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​ご挨拶

メッセージ

香りのもたらす、こころやからだ、行動や認知への影響は、近年盛んに研究が行われてきました。

そして、ちょっと意識を向けてみると、私たちの生活は、常に自然の芳香に満たされているのです。


ワインの香り、毎日の食卓の香り、食材が放つ、緑や土や光の香り―

そんな日常の香りひとつひとつが、私たちの気分に直接影響を与えています。

自然の産物であるワインの香りもまた、ただそれだけで、私たちに時空を超えた歓びを届けてくれます。

五感として人間に与えられた「香りを楽しむ力」は、決して特別なものではありません。

できるだけ好きな香りに接し、好きな香りを味わい、香りを意識して生活をし、その瞬間瞬間を大事にすることで、私たちを取り囲む「香り」は、「いま」を生きる活力となるのです。

ワインを作る、売る、サーヴィスするという「ワインのプロ」にとっては、ワインの状態を正しく判断し、表現し、評価する知識や技術はとても大切です。

けれど、単純にワインを「楽しむ」はずの消費者にも、プロと同じ「正しさ」は必要なのでしょうか?

 

たとえ飲んだワインの品種や産地が言い当てられなくても、共通用語でテイスティングコメントが言えなくても、その時の気分にあったワインを選び、ワインそのもの香りや味わいを素直に自分の中に受け入れる。

 

本当は、そんな自然でシンプルな楽しみ方こそが、ワインがもつ自然の力を、

私たちの心にしっかりと届けてくれるのではないでしょうか。

 

一人でも多くの人に、もっと自由にワインやアロマを楽しんでもらいたい―

それが、私たち「ワインアロマセラピー協会」の活動目的です。

 

ワインを細かく分析するのではなく、自由に味わい、感じ、楽しむための新しい手段として。

アロマをもっと身近に感じ、活用するための新しい手段として。

「ワインアロマセラピー」という新しい概念を通じて、ワインがもっと自由に、アロマがもっと身近になりますように。

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代表理事/ワイン監修

蜂須賀 紀子 Kiko HACHISUKA

ワインの香りのなかには、数百種類とも言われる匂い物質が混ざって入っています。
 
私達、科学者は、それらの物質を詳細に分析できます。
ソムリエは、その香りを分解して表現できます。
 
しかし、個々の匂いを混ぜても、頭のなかで足しても、
ワインそのものの香りにはなりません。
   
植物と微生物の潜在的な力が加わり、その匂い成分からはまったく予想できない香りが造られています。
 
そして、心と身体に訴えかける力が、突然湧き出てきます。でも、その感じ方は人それぞれで違います。
香りを感知する受容体タンパク質の遺伝子も、生まれてから今までの香りの経験も、個人個人で違うからです。
また、同じ自分でも、体調や心理状態の違いで香りの感じ方も異なってきます。
 
そんな弾力的に変化する自分の心に合わせて、一時、教科書的な固定概念を忘れて、
自分の感性でワインを選んで、その力を享受してみてはいかがでしょう。

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東京大学大学院

東原和成 Kazushige TOUHARA

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